「こころ」の能動性・内発性・主体性。。。そして閉鎖系と開放系。。。二元論と一元論。。。
※06.09.22 04:32、下線部・ゴッシク部分追加、※の補足追加

人工知能が「知能」である限り、「こころ」は生まれ得ないかも。。。など、一連の「こころ」に関する投稿は、実のところ、一つのことしか言っていないといえる。

それは、
1.「こころ」に能動性・内発性・主体性を見出すということ
2.「こころ」は開放系であるということ
3.「こころ」は二元論的に捕らえられうるにもかかわらず、総体として一元論的にも扱い得るべきものであるということ

を組み替えては、繰り返していることである。

「こころ」が、物質的側面のみ、科学的知でのみ記述可能だと仮定すれば、以下のように述べることもできるであろう。。。反論は、後で記述する。。。

1.「こころ」に能動性・内発性・主体性を見出すということは、幻影であり、何らかの(内部・外部からの)物理的な刺激によって、そのように見受けられるだけである。たとえば、心筋細胞は、非線形な周期運動同士が相互に影響しあって、一定のリズムを刻み始めるなどから類推可能。

2.「こころ」は、脳の機能的側面であり、強いて開放系として捉える筋合いのものではなく、脳という器官に限局した閉鎖系として捉えても、なんら不都合はない。

3.科学者の多くは、特に、量子力学でのコペンハーゲン的な思考を行おうとする人々は、「こころ」を二元論的に捉えようとしている。すなわち、「こころ」は一元論的に記述可能であるが、閉鎖系ゆえ、「他から切り離してしまうことができる」ということ。

といった、記述である。

さて、上記意見は、正しいのであろうか?

上記意見が正しいと仮定するのであれば、その裏返しに近い下記意見も正しいと仮定せざるを得ないのではないだろうか?

外部ないし内部からの何らかの刺激が「ある」ことによって、「こころ」の能動性・内発性・主体性が生まれうると仮定しても、それら(内部および外部からの)「刺激」を含めて、「こころ」と再定義することが、本来の「こころ」に近いのではないのだろうか?
なぜなら「能動性・内発性・主体性」と呼び習わされていることの原因が、「こころ」の外側にあるとすれば、それは、「受動性・外発性・主体性のなさ」に繋がるがゆえ、本来的な「こころ」とは、いえないのではないのだろうか?(※)

そういった意味から、「こころ」を脳に限局した閉鎖系として捉えるならば、それは、本来的に認識されうる「こころ」から逸脱してしまう危険性を孕んではいないだろうか?それゆえ、「開放系」として捉えるべきものではないのだろうか?

「こころ」が開放系であるならば、それは一元論的であると言うべきなのではないだろうか?逆に、閉鎖系であるならば、それは、二元論的であるというべきなのではないだろうか?
おそらくこのような閉鎖系の幻影が、量子力学系におけるコペンハーゲン的解釈を選択したがる人々にとって、一元論的でありながら、二元論的な方向へ向かわしめる原動力となっているのではないのだろうか?

※06.09.22 04:32補足説明
何度も繰り返してきたが、
内発性・外発性、能動的・受動的を決定する「こころ」の境界を考えるとき、「こころ」を人工的に作ることが出来る(というより、作った上で、管理・制御が出来る)という立場に立てば、「こころ」の内発性・能動性は失われる(すなわち、境界が無限小へ退縮する)。しかし、「こころ」は人工的に作ることが出来ない(ないし、作ることが出来ても、「こころ」が発動したとたん、管理・制御が出来ない)のであれば、「内発性・能動性」の境界は外側へとふくらみ始める。
この境界こそが、「こころ」を定義すると思われる。
エヴェレットの多世界解釈を受け入れようとする人々は、「こころ」を一元論的に扱おうとする人々である。究極の開放系・一元論信奉者といって過言ではない。

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by kisugi_jinen | 2006-08-29 03:45 | 思考。。。 | Trackback(1) | Comments(5)
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Tracked from 来生自然の。。。 at 2007-01-19 01:04
タイトル : 私が機械に置き換わるとき。。。
人工知能が「知能」である限り、「こころ」は生まれ得ないかも。。。 「こころ」の能動性・内発性・主体性。。。そして閉鎖系と開放系。。。二元論と一元論。。。 これらにて記述したように、「こころ」ないし「わたし」というものが、もし人工「知能」から生まれたとすれば、既にそれは「人工知能」ではなく、「なぜそういったものが生じるのか」が不明な、人智の及ぶ所ではない「生命体の中枢」になるであろうことを示した。 では、人工知能(以下AI)を脳内の部分と順に置き換えていく行程を経て、上記推論について更に考えて...... more
Commented by mori夫 at 2006-09-16 12:48 x
おひさしぶりです。「知の森」で、『私』とは何か、の議論をやっています。
あとクオリアの考察も。よろしければ、のぞいてみてください。
Commented by kisugi_jinen at 2006-09-18 00:23
mori夫さん、お久しぶりです。

やはり、まだやっていますか。。。

「知」の森には帰りません。。。おそらく。。。

なぜ、答えが出ないのか?も、
なぜ、そのように考えたがるか?も、

その答えを求める先は「知」ではないと、「再」確認してしまったからともいえます。

「知の森」には、mori夫さんのように「情の人」の(物理学的ではない、心的な)エネルギーこそが、活性化には必要不可欠なのにもかかわらず、「知」の中で解決を求めることは、分断されることを求め続けるようなものだと思っています。

それでも、あえて、やり取りの面白さを求めたいときには参戦するかもしれませんが、今は忙しいので、いつか、また、乱入します(笑)。
Commented by kisugi_jinen at 2006-09-18 00:47
そうそう。。。blogの「時間」については、いいですよね。。。

「チェルニン」という人の書いた「時間のはなし」。。。偶然にも、書店に並ぶ当日、本棚に運ぶカートから一冊手にとって購入した貴重品です。。。今は、手に入らないようですね。。。もし、手に入るようでしたら、読んでみてください。mori夫さんの考察をより深く(?)、かつ、より浅く(?)してくれるかもしれません。。。
Commented by ノース at 2007-06-29 10:44 x
少し変わった視点での「心の仕組み」に関するホームページを作成したのですが、よろしければ、ご批判願えないでしょうか?
Commented by kisugi_jinen at 2007-07-01 16:27
ノース様
ざっと拝見させていただきました。アニメがきれいですね。
内容としては、「ニューロンのみでつくるとしたら」という仮定の下での考察とお見受けしました。
よろしければ、ニューラルネットワークの本を数冊読んでみられることをお勧めします。
また、フィードフォワードや、フィードバックといったニューロンの回路網についての基本的な構造については、ネットでも簡単に見ることができますので、組み入れられたほうがよろしいかと存じます。
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