科学者の岐路。。。成果主義の軋轢。。。小保方さんへの随想。。。
少子高齢化にて大学・研究機関へのベースとなる財源がどんどん削減され、成果主義を取り入れていく過程で、科学者は複数の方向へと分岐していく。。。
1.ノーベル賞をとる程度の実力を有する優秀な人々(夢をかなえた人々) 2.学会で主流の平凡な話題に乗っかって、大した研究とは言えないけれど、そこそこ研究費をとる人々(でも夢は捨てきれない人々) 3.非凡な才能を有しているが故、平凡な研究ができずに研究費を取ることができず辞めていく人々(夢を捨ててしまう人々) 4.非凡な才能を有していると思い込み、事実としての実験データ・結果が思い通りでない場合に、理想の方が正しく、データの方が誤っていると考え、作為的に扱ってしまう人々(かなわない夢を力ずくで現実に変えようとする人々) 5.etc...etc... 「無知の知」を常に抱き続け、「無知」を「未知」として外へと広がり続けようとする者は、1と3であろう。 ここでは、「真の科学者」と定義する。 「無知の知」を恐れたり、憎んだり、あるいは忌み嫌い、「無知」を「既知」として塗り替えてしまう者は、4であろう。 ここでは、「悪の科学者」と定義する。 「無知の知」を理解してはいるが、人々との繋がりの内部にとどまり続けざるを得ない者は、2であろう。 ここでは、「平凡な科学者」と定義する。 無論、このような境界・概念による切り分けは、私の脳内での知的幻想として組み上げられているものでしかないのだが。。。 小保方さんが今後、どの道を選択するのかは、彼女自身の思いの中にある。 日本よりも成果主義の徹底している米国では、論文取り下げは死活問題に通じることだろう。。。 単なる予測にしか過ぎないが、論文取り下げに応じる場合、米共著者は損害賠償を請求してくるかもしれない。。。 既知と未知。。。 両者の境界は、「無知の知」を知的に超えたと錯覚した途端に歪みだすのかもしれない。。。 思うような結果が出ないで、眠れない夜を幾度過ごしたかは、成果主義は冷たく突き放す。。。 目標を変えて「既知」のものごとについて、検討方向を少し変えるだけで、第三者にも理解しやすく、研究費も取りやすくなる。成果主義の大部分は2を助長し、研究者を「未知」の世界から「既知」の世界へと引っ張る力を有している。 「既知」を別の「既知」へと変換する世界では元の「既知」からのコピペが有効であるが、「未知」を新たな「既知」へと変換する世界では「未知」からのコピペは不可能であり、「既知」からのコピペは「悪の科学者」への道を突き進むことになる。 しかし、不可能を可能にすり替えてしまっているので、いつかはバレる。。。 まっとうに追試実験をすれば、常に「不可能」となってしまうのだから。。。 眠れない夜は何のためにあるのか? 眠って見る夢の世界を、眠らずに見る現実の世界へと変換するためであろう。。。 そうして、その「思い」の強さは、成果主義という足枷から逃れようとするあまり、変えてはならない現実を変えてしまう人々を生み出しうる。。。 また、その「思い」の強さは、足枷から自由になれれば、現実の世界を変えることなく、もしかしたら夢を現実に変える力を有しているかもしれない。。。ほんの少しの運が味方になってくれれば。。。
by kisugi_jinen
| 2014-03-15 07:10
| つれづれ。。。
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