水槽用エア・ポンプを使ったベランダでの自動灌水(水やり)。。。
帰省などで夏に家を空ける期間が長くなると、気になるのが動植物の世話である。
小動物は1週間ぐらい餌を与えなくても大丈夫なものしか飼ってないのだが、植物、とりわけ実のなる植物を育てていると気になって仕方がない。 昨年の夏前にコメリでゴーヤの実を配っていたので、日よけも兼ねてベランダの窓の外に緑のカーテンを作ることにしたのだが、留守中の水やりまでは考えていなかった。 去年は滅菌期限切れで廃棄になる点滴セットを知り合いから分けてもらい、ペットボトルを点滴瓶代わりにして少しでも長く水をやれるように工夫したが、1週間持つわけもなく、随分と干からびていた。しかしながら、ゴーヤの生命力はすごいもので、その後水をやると、干からびていた葉も元気を取り戻してくれた。でも、実のなり方は今ひとつで、4本植えたのに、小さな実が二つばかり収穫できただけだった。無論、初回ということもあって、ゴーヤの育て方自体に問題があったともいえる。 節電のこともあり、今年も緑のカーテンに挑戦。発芽時期などの環境を改善したためか、8月初旬には、比較的大きな実が二つ収穫でき、さらに3つの小さな実ができつつある状態になっていた。1週間の間、水やりを止めるわけにはいかないので、ネットでいろいろと検索してみたところ、やはり点滴式で自動灌水する方法を行うことにした。 というのも、ゴーヤ以外に、子供達が学校等から持ち帰ってきた朝顔やヘチマ、それに昨年から育てているネギなど、大小様々な鉢があり、鉢の底から灌水させることができないものが混在していたからである。しかしながら、市販の自動灌水装置となると水道が必要だったり、高価だったりと問題が多い。 あと、ペットボトルだと日中に灌水することになり、植物にとっては良くないようだ。 http://www.potager.jp/tech/040430.html http://allabout.co.jp/gm/gc/178779/ http://loveisover123.blog66.fc2.com/blog-category-44.html そういった情報の中、1万円を切る価格で自作しているところを見つけたので、当方でも試してみることにした。 (株)緑水学舎・自作、タイマー式水やりはお得かもしれませんね。http://www.simerus-rg.com/timerdrip1.html ※2013.8.11 05:36-6:17 注・追記 上記URLでの方法では、サイフォンの原理で水が流れ続ける欠点を補うため、一カ所だけ水がポタポタ流れ落ちる部分を作る必要があるとのことだが、実は、非常に簡単なテクニックで、上記欠点を補うことができた。 上記図を見ていただければ分かるのだが、開放端を長くして、真っ直ぐ上に伸ばすだけである。水槽用ポンプで加圧するので、少なくとも約40-50cm程度の水圧になるため、2メートル程度チューブを真っ直ぐ上に上げておくだけのことである。 補足・注 2011/08/19 03:45 追加:上述のURL(緑水学舎)では開放端相当のバルブを「水がポタポタ落ちる程度に閉める」とありますが、こちらの大気圧を利用する方法では、バルブを全開にする必要があります。また、もう一カ所のエアポンプ側にて空気を逃がす必要もありません(エアポンプ側にかませる三方活栓が不要ということです)。 注意点としては、上述のURL(緑水学舎)での記述と重複するところもあるが、 1.灯油用のポリタンクは新品を使うこと。などである。 帰省の1週間前に作り、テスト期間1週間で順調に作動することを確認し、1週間の帰省終了時点で良好に稼働していたことが分かった。しばらく使い続けて、どれぐらいで使えなくなるのかも確認してみたい。 === 2011/09/15 04:30 追記 === 使用開始から1か月が過ぎたが、非常に安定して灌水されている。エアポンプは50cm水深用を用いており、鉢とタンク底面との距離の差が±10cm程度なので、調整しやすいのかもしれない。 いずれにしても、大気圧調整用の開放端チューブ内の最大水位が調整可能な範囲内で上下する程度であれば、部分的に水量を増やすためにコックを多めに開いても、逆に数秒に1滴程度に絞り込んでも、安定して灌水してくれる。 さらに、灌水時間と灌水量は、ポリタンク内の水量に関係なく安定している。 開始時の遅延時間は、タンク内圧の上昇と水位調整用の開放端への水の流入時間と同等だが、1分もかからない。終了時の遅延時間も開放端からの空気の流入による各チューブへの空気流入(すなわちサイフォンの原理による水の流出の停止)時と同等で、こちらも約1分程度である。即ち、タイマーの時間とポンプの圧力、各鉢への分枝部のコックの開き具合にて、ほぼ正確に灌水量を調整できる事が分かった。今回は最短15分の安いタイマーなので15分だが、遅延時間を考慮すると、最短で2~3分程度は必要になる。 コックの開き具合の調整が終了した段階で、満タンの状態から灌水の度にポリタンク表面にマジックで水面を書き込んでいたのだが、1か月の間、書き込んだメモリ通りに水面が低下した。メモリ間隔は均等であり、本手法が点滴方式による灌水として、非常に安定した方法であることが分かった。 鉢植えのネギだが、随分以前から水はけが悪くなっており、2秒に1滴の灌水速度でも、4本/一鉢の内、1本が根腐れを生じたので、植え替えた。植え替え後、灌水速度を調整し直したので、一回の灌水量が全体的に増えたが、安定している。 あと、手での灌水と比較して、一回の灌水量が少なくできた。朝の忙しい時間帯に鉢の底面から水が流れ出す程度に灌水しようとすると、上述の6つの鉢(ゴーヤx2,朝顔x2,ヘチマx1,ネギx1)に対して、バケツ一杯程度の水が必要だったのだが、今回のシステムでは、バケツで半分以下の水で済んでいる。 また、手で灌水していたとき、やはり時々忘れてしまったりしたのだが、このシステムでは、1週間に一度はポリタンクに水を追加することを忘れない限り、大丈夫なので、安心である。 ヘチマは、子供が持って帰ってきた段階で根本から半分程度折れていたのだが、順調に花が咲き続けた。残念なことに雌花が咲かず、実がならなかった。 ゴーヤは去年小さいのが2本だったが、今年は比較的大きいのが6本と順調だった。朝顔もほぼ毎日花を咲かせてくれた。 土地柄、朝夕の冷え込みが強い時期で、花も小さくなっており、芽の伸びも悪いので、そろそろ、終わりにしようと思っている。 来年も、多くの鉢が混在すると思われ、底面灌水はできそうにない。いずれにしても、今後はシステムの経年的なテストをすることになるだろう。 ===2011/09/15 5:20追記=== いずれにしても、緑水学舎の詳細な記事が非常に参考になりました。この場を借りてお礼申し上げます。(先ほど、緑水学舎宛に結果報告を兼ねてメールをしました)。 あと、緑水学舎でも「自己責任で」とありますが、本システムも同じです。システムの利用・応用時には十分注意してください。 例えば、元来、水槽用のエアポンプを流用しているため、逆流防止弁をかまさないと、エアポンプへの負荷が高くなって故障の原因になるかも知れないので、注意が必要だと思います。また、エアポンプは屋内用ですから、雨水などがかからないように十分注意してください。 === 2012/04/23 1:40 追記 === 今年も、昨年度の上記システムを1週間ほど前から稼働させています。 ※2012/04/28 05:18 追記 システムの再構築と再稼働テストは無事終了。システム全体の圧力調整に大気圧を利用することで、再稼働時のセットアップ・調整も非常にスムーズに行えることがわかった。 今回分かったこと、気を付けるべきことをまとめておく。 1.15分単位の電子タイマーでは、長すぎる傾向にあるので、1分単位(最低でも5分単位)で設定可能な電子タイマーを用いた方がいい。特に鉢植えの数が少ない場合には、余分な灌水をバケツにためるなどの工夫を行うこと。 ※2012/10/11 03:05 追記 === ※2013/0811 05:20 追記 今年も帰省の時期がやってきた。
by kisugi_jinen
| 2011-08-17 09:36
| つれづれ。。。
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Comments(3)
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Kandomonmasa
at 2016-12-10 14:28
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kisugi_jinen さん お世話になります。
私は年中、家庭菜園もどきで時間を過ごしている暇人です。 春から秋は100坪程度の菜園で野菜等を作っていますが、これから来春(3月ごろ)まではサンルーム内でイチゴ鉢のお守りや(室内での)野菜づくりをしています。外での菜園では500リットルのタンクに小屋の水をため、それで潅水しています。 しかし、これからの時期は、サンルーム内で節水を基本に行えないかと検討していた処、本サイトに出会い、思わずコレだ!と参考にさせて頂くことにしました。 これから真似をさせて頂きますので宜しくお願い致します。 又、もし不明な点がありましたら質問をさせて頂きますので宜しくお願い致します。
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kisugi_jinen at 2016-12-11 03:51
Kandomonmasa さん
閑散とした場においで下さり、ありがとうございます。 少し勘違いをされておられるかもしれないので、ご注意願います。 本システムは、本来、節水目的でのものでは有ません。 1週間程度の留守中に、自己責任の範囲で趣味程度の鉢への灌水を目的としたものです。 最後から二つ目の記述にも有ますように、比較的、大量の水を流すことがあります。 大切なイチゴであれば、毎日の水遣り時に、細かな観察と、世話をされていることと思います。 サンルーム内の鉢達とKandomonmasa様とのご関係に水を差す事態になることは不本意に思って居りますので、その辺り、ご注意の程、宜しくお願い致します。
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kisugi_jinen at 2016-12-12 01:29
Kandomonmasa様
システムを、より使えるような方向への情報交換に関しましては、当方、大歓迎ですし、宜しくお願い致します。 節水目的とされるのであれば、どういった条件で、どの程度できたのか、分かりましたら、ご教示の程、宜しくお願いします。 後、当方では、夏場の留守中を想定して作成しましたので、冬季の使用に関しましては、装置がまともに可動するのかさえ全く以って分からない状態です。 最悪、パイプ内の水が凍れば、エアポンプが故障するかもしれません。 その辺りを含め、情報提供頂けましたら、幸いに存じます。
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