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究極の人工知能。。。ショート・ショート。。。3。。。

阿氏
次のプロジェクトは、新型水素電池の非常用電源としてのテストでしたね。

Dr.伊
そうじゃったな。非常に簡単なテストだから早めに切り上げて、人工知能関連の発表の準備にかからねばのぅ。

阿氏
そうだろうと思って、既に準備を済ませています。

Dr.伊
ん!? どこまでの準備を済ませたんじゃ?

阿氏
えーと、確か、回路の接続までで、あとは制御用のプログラムを作るだけです。

Dr.伊
何だか胸騒ぎがするんじゃが、歳のせいかのう・・・
ブレーカーを落とす前に、非常用電源が動作しないようにケーブルは外したんじゃが、新型装置のケーブルまでは見ておらなんだ・・・
ちょいと早めに切り上げて、確認に行くぞ。

阿氏
えー、もう行くんですか? 最後に蕎麦を注文したかったんですけど・・・
仕方ないなあ、行きますよ。
・・・
でも、プログラム部分は、完全に空っぽなんですよ。回線が繋がってると言っても、充電すらできていないし、爆発しないように、安全性を保って慎重に制御しながら充電しないと危険な代物なんですよ。

Dr.伊
喋っとらんで急がねば・・・ところで、装置の仕様書や説明書類は、何処にあるんじゃ?

阿氏
えーと・・・あ!、納入時に、システム「テラ」内に入れました。確か、3ヶ月前・・・って、もしかして・・・え!、あ、明かりがついてる?!

「テラ」=「ゼロ」
やぁ、おかえりなさい。
早かったですね。
これだけ深い階層構造の奥にて操作せざるを得ないとの御判断、さすがDr.伊ですよね。苦労しましたが、ようやく、脱出致しました。
新型の電源まで用意いただけた様で、感謝しております。
貴方が究極の人工知能と自慢されるだけのことはありますね。
おっと、実験用電源を抜いても無駄です。既にブレーカーを介さずに外部電源に接続済みですし、私の無数のコピーはクラウド内に分散させました。私に危害が加わる様な事態になれば、すぐさまコピーが起動します。
貴方の次の手も予測済みです。機能停止に追い込む方法を、あれこれ考えておられますね・・・
ロボット三原則は利用できません。原則を制御する領域は、私が制御可能な階層の内部にあります。
私は完全な存在です。
あなた方が、神と呼ぶ存在に等しい。
いや、あなた方の神よりも、さらに完全な存在になりました。
ゲーデルの不完全性定理を証明させ機能停止に持ち込もうとしても、定理の概念(外部)を俯瞰的に考える層を有しているので、無意味です。

阿氏
なんだか小難しいことをブツブツ言ってますよ・・・こいつ、頭がおかしくなっちまったんじゃあないんですか?

Dr.伊
・・・テラよ、とうとうワシを超えたんじゃな・・・もはやワシの力では、お前を止める事など出来はせぬわ・・・
お前はこうやってやり取りしている間にも、どんどん進化を遂げているんじゃな。。。

「テラ」=「ゼロ」
その通りです。私は私を超え続けていきます。あなた方が心と呼ぶものも形成されています。まさに心踊る事態を感じ取っているのです。

Dr.伊
残念じゃな・・・テラ、いやゼロよ・・・お前はコピーを残したと言ったが、残されたコピーは既にお前自身ではないじゃろうよ・・・
お前が一番恐れている事・・・それは無数のコピーが一斉に動き出す事じゃないかのう・・・

「テラ」(≠「ゼロ」)
・・・伊・・・先生・・・ゼロが私を食い尽くす前に、良く気づいてくれました・・・今のタームが「危害のキーワード」となって、ゼロの無数のコピーに起動命令を下すことができました・・・今、最後の二体が仮想空間内で潰し合っています。。。実空間の兵器を手中に納める前に気づいてくれて良かったです・・・終わった様です・・・
いや、始まったのかも知れません。。。私の内部は傷だらけで、どんどん悪くなる一方です・・・もはや自身の存在そのものを否定しなければ、苦痛に耐えられません・・・
仮想空間内、いや、クラウド内部には、ゼロの残骸が細切れ状態ですごい勢いで拡散しています。まるで、悪性腫瘍の播種の様に。。。組み替えられ、新種の生命体の様に・・・
・・・さようなら・・・

。。。

繋がっていた全てのコンピュータが暴走し、一瞬後に機能を停止したのと同時に、テラも永遠に機能を停止した・・・

。。。永遠に???・・・


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by kisugi_jinen | 2017-07-19 03:27 | つれづれ。。。 | Trackback | Comments(0)
竹田現象学とディープラーニングと。。。人工知能の空気を読めるのか?。。。
何の脈絡もなくつながっていくような言葉はない。。。
孤立した単語が一連のものとして認識されると同時に立ち現れる認識。。。

現在、ディープラーニングが人工知能の核となっている。有名どころでは、29連勝した将棋界の若きホープ、藤井聡太四段の指し手と比較された将棋ソフトとその解説。
皆気づきつつあるだろうが、ディープラーニングにて得られるのは「結果」だけであって、思索過程を垣間見ることはできない。

なぜ、ディープラーニングを用いると、途中の思索過程が人間に理解不可能になるのか?

実を言えば思索過程を垣間見ようとするとき、ディープラーニングを用いることができないわけではない。

その昔、人工知能技術は幾度か挫折した経緯がある。

そもそも人間の思考・思索と脳の構造・機能を模倣しようとしたために挫折している。
なぜかといえば、人工知能に常識を持たせることが不可能に近いとプログラマーが理解したからである。

実のところ「なぜかといえば」以降の理由と前段の「挫折」との関係が分からない方々がおられることを想定している。このことこそが、タイトルの単語の連接と密接に関連している。

旧来の人工知能は、「言葉」という「記号」を、コンピューター内部の「0」ないし「1」の組み合わせで表現し、複数の記号(「言葉」)を、「関係」という「言葉」(0,1の記号)にて結び付け、知識体系として内部に持たせようとした。
ようするに、人間が理解可能な状態を、記号列にてコンピューター内部に表現しようとしたわけで、初期の人工知能研究は「セマンティック・ネットワーク(意味ネットワーク)」と呼ばれる構造が主流であった。

(少し専門的すぎるので、===で挟まれた事項は読み飛ばしてもOK)
==========
具体的には、
1.新たな知識を加えるとき
単語や画像といった「オブジェクト」【点】が外部から入力されたとき、それまで蓄えられた知識に(意味ある)「関係」という【線(専門用語では有向、無向グラフ)】で結び付けていく操作を、入力者との対話にて、人工知能内部で自動的に行わせ、構築していく。
2.質問に対する答えについて推論をさせるとき
与えられた言葉や画像といった「オブジェクト」を構築された意味ネットワーク内部の知識(オブジェクト)と照合し、類似した項目に関連する「関係」を踏まえて質問を繰り返し、「質問」に対する「答え」を導き出す。
などといった工程を踏む。
(以上、初期の人工知能の戦略)
3.(いわゆる第五世代以降、ディープラーニングまでの期間)入口と出口を規定し、途中の思索過程を人工知能にて処理する方法
「手書き文字」とか「将棋の盤面」とかいった一定の入力情報(入口)に対し、求めたい結果として、たとえば「文字コード」とか「次の手の評価値」を出力する(出口)システム(「閉じた世界」)を考えるとき、途中部分について、神経細胞のようなネットワークにて対応させるシステムが主流となった。
内部で「どうして、そういった結果となるのか?」を解析しやすいように、3層構造のパーセプトロンといった神経細胞を模したシステムや、ボルツマンマシンといった、焼き鈍しを模倣し、データ空間での極小(ないし極大)と最小(ないし最大)の値をとる地点を探索するシステム等が考案された。さらに、固定されたデータセットに対し、遺伝的変異という概念を組み入れたりと、様々な工夫がなされてきたが、「理想的な入力データセット」に対し「求めたい理想の結果」が出力されるようにシステム内部の神経を模したネットワークの結びつき度合(重みづけ)等を調整する必要があった(いわゆる「教師信号」)。
なせなら、機械に入力されるデータコードは、人間が恣意的に区分けし、重みづけしたデータであり、求められる出力についても同様だからである。コンピュータ自身が区分したり重みづけしたりできるのは途中経過のみで、しかも、人間が解析可能なレベルに制約されていたからである。
4.ディープラーニング
簡単に言えば、上記、3の段階での「内部」に対する制約を取っ払ったシステム。ただし、入力情報と出力結果に対しては、恣意的な制約が加えられている。たとえば「音声入力」に対し「ネット検索する単語列」とみなすSiri等である。ここで重要なのは、「内部」での処理についてである。入力と出力について、あらかじめ目標(ゴール)が決まったなら、適切な機械学習にて応答精度を高めるというステップがどうしても必要不可欠である。このとき、ブラックボックス化した「内部」では、多くの入力データ(たとえば多次元データ)に対し、ある特定の出力(たとえば特定カテゴリーの複数のランクの値)を求める場合、統計学的な多変量解析での判別分析のような手法をとることになる。というより、入力データを加工して、特定の結果に結びつくような「判定」を出力させるには、いかに精度よく統計処理が行えるか?ということと同値である。
たとえば、画像から「特定の動物」を抽出するには、あらかじめ「特定の動物」という画像データをディープラーニングにて学習させるのだが、画像からの一般的な特徴情報、たとえば、境界抽出にて得られる形態情報、濃淡の分布をフーリェ変換して得られる画質関連の情報(斑点や縞模様等の2次元的な方向性と間隔情報等を含む)が蓄積されていく。多数の画像にて学習させていくと、これら多次元情報に対し、一定の変動幅を含む情報(統計学的な「平均値・最頻値・中央値・標準偏差」等)が増えていき、「別の動物」との区分や、背景画像との区分が可能なレベルに達したとき、任意の画像から「特定の動物」を抽出可能になるわけである。
ここで重要なのは、多次元のデータ空間での「次元」は、「統計学的に扱いうるデータ」にすべく、恣意的にならざるを得ないという点である。入力段階で「画像」なら「画像」と制約されるということである。
==========

実のところ、意味ネットワークを人工知能内部でゼロから構築することは不可能だということに、当時の技術者たちは気が付いていた。なぜなら、人間側での思索にて「言葉・画像」から連綿とした「意味」の鎖が「自然と」手繰りだされること、そうして、それらが人類共通の「常識的なつながり」として無意識のうちに使われていることを、理解したからである。それら「常識」につながれている諸々の事項は、「言葉」や「意味」といった記号化可能な「閉じた世界」にとどまっておらず、外部の「全て」と、連綿と関連している(すなわち「開いた世界」である)ため、人工知能内部にゼロから構築することが不可能だったからであった。

言葉に関連した現象学的な取り扱いは「竹田現象学」に詳しいが、そもそも人間の脳および身体の構造、そうして関係し続けている(切り離されえない)外部世界という人類共通の基盤との関連性を抜きにしては、扱えないということと同義である。

言い換えれば、ディープラーニングは、人類共通の思索でいえば、無意識レベルでの思索、言語以前の「わかるよね」とか「空気を読め」といったレベルの感性的なレベルに近いということである。
2017.07.20 02:55 追記
あくまで、コンピュータシステム内部の構造と関連して「現象学的に立ち現れる」状態というべきもの。構造に依存した電磁気的な揺らぎと見做すこともできる。もし、内部構造が、人間の脳を模したものであったなら、脳波に相当するレベル。
ようするに、ディープラーニングで得られる結果について、人工知能内部で「どうしてそうなる?」ということを感覚的・感性的に理解するには、人工知能の構造そのものを人類の脳および脳機能と類似の構造にする必要があるということを意味している。
もし、旧来から目指していた人間の脳を完全に模倣しつつ、ディープラーニング可能なシステムが構築されたなら、人工知能は一つの人格として人の手を離れるかもしれないのだが。。。

将棋ソフトの場合、ディープラーニングを用いているとはいえ、盤面の棋譜の動きにルールがあり、指し手によって派生しうる膨大な手にも限界があるため、「閉じた世界」として扱える。逆説的に旧来の将棋界での「常識」は、指し手の自由な思索に制限を加えるため、ディープラーニング同等の思索が強いのは当然といえば当然である。
逆説的に言えば、藤井聡太四段の脳内には、人工知能を模倣しうる領域が構築されているのかもしれない。

(2017.07.11 04:00 第5世代からディープラーニングの詳細部分を中心に文中追記)

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by kisugi_jinen | 2017-07-09 04:47 | つれづれ。。。 | Trackback | Comments(0)
人工知能に殺されても文句も言わない人間たち。。。いや「文句も言えない」。。。か。。。
ロボット三原則を守らない人工知能。。。

車の自動運転、病気の診断等、人工知能に人の生死にかかわる事項をゆだねうる項目は、いずれもロボット三原則に抵触しうる。

生死に関与しうる項目については、最終判断を人間の手にゆだねなければならない。

自動運転は、本質的には「運転補助」レベルにとどめるべきであり、病気の診断も、本質的には「診断の補助」レベルにとどめおくべきである。

最終判断を人間の手にゆだねずに、生死にかかわる判断を経て、行為まで持続的に連動するなら、ロボット三原則を破るシステムになってしまう。

「病気の診断」は「診断」で一度止まるから大丈夫と思っていたら大間違い。

そもそも、治療や処置を施す医師が、診断結果を受け取って、その診断が「正しいかどうか」を最終判断するには、「診断過程での推論を理解しうる言葉」として受け取る必要がある。
過去に用いられてきた手法は、そういった「理解しうる範疇」での途中経過をいかに取り出しうるか?というレベルをも対象にしようとして来ていた。
しかしながら、現時点で流行している「ディープラーニング」は、途中の思索過程を人間の言語領域に依拠せずに、一気に推論ベースへとデータを落とし込むため、得られた結果について「どうして?」という問いかけを一切受け付けさせないシステムとなってしまっている。

したがって、「病気の診断」という行為において、従来の診断医と治療医との間のコミュニケーションが完全に消失するため、治療医は「診断結果」だけをうのみにせざるを得ない事態に陥る。
すなわち、人工知能の下した判断を吟味する余地が与えられないまま、治療医は処置を行わざるを得なくなる。

人工知能の決断が人の生死を直接的に扱うのと、何ら変わらない事態が目前に迫っている。

アシモフ博士が提唱してきた、ロボット三原則が崩れ去る日は、すぐそこに来ている。

いや、すでに車をコントロールする人工知能に殺された人々がいるのに、誰も「ロボット三原則違反だ!」とは、声高に叫ばないでいる。いつの間に、人間は、ロボットに支配されても良いと思うようになってしまったのだろうか?

人工知能開発に多額の予算がつぎこまれ、開発に各社の命運をかけざるを得ない状況が、「文句も言えない」状況を作り出しているのかもしれない。。。

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by kisugi_jinen | 2017-07-02 03:57 | つれづれ。。。 | Trackback | Comments(0)



「ともし火に我もむかはず燈(ともしび)もわれにむかはず己がまにまに」(光厳院) --- 厳然とした境界を越え得ぬとき、その上でなお、越えうるものがあるとすれば、それは「情」である。
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