不確定性原理の本質。。。小澤の不等式。。。
=== 2012/1/22 02:48 追記
以下、σ(標準偏差)と誤差・擾乱との大小関係に関するプレプリント論文内での記述、数式では(18)から(25)の部分は、ハイゼンベルグの仮説を説明した部分に相当するようであり、小澤氏の主張する内容に反する部分に相当していたようです。下記、資料を入手できたため、勘違いしていたことがわかりました。 日本数学会の秋季総合講演http://mathsoc.jp/office/meeting/sogo-index.htmlのabstractである。 http://mathsoc.jp/meeting/sougou/2008aki/2008_aki_ozawa.pdf ただし、小澤の不等式では、誤差・擾乱の両方をゼロにするためには、「σ(標準偏差)が無限大になる」必要があることには変わりありません。一方で、誤差・擾乱が大きいときには、σ(標準偏差)が無限大にならずに、比較的小さくてもいいことになります。 そもそも、σ(標準偏差)が無限大なのに、誤差・擾乱をゼロにできるということは、短時間のうちに繰り返し測定を行うとしても、測定していない間に(多世界解釈を行うなら、測定している最中にも)波束のσ(標準偏差)が無限大に拡散することを意味しています。小澤の不等式が繰り返し計測を前提にしているのなら、σ(標準偏差)と誤差・擾乱の両方がゼロに近づくのであれば理解しやすいのですが、残念ながら、小澤の不等式では、そうはならないということです。 σ(標準偏差)という概念が何を表しているのか? そのことについては、深く考える必要があるでしょう。 === ★08/10/06 03:30 根本的な問題に気がついたため、下記の続きを別投稿にします。また、(本質的に違いがないと思っていたため)ケナードの不等式をロバートソンの不等式といった名称に変えていましたが、ケナードの不等式に戻しておきます。 ★08/10/08 05:10 別投稿を記述途中ですが、前回、こちら側を修正した折に、図とその説明の挿入位置が悪かったため、読みにくくなっていたのを修正しておきます。 ★別投稿:「不確定性原理。。。小澤の不等式と解釈問題。。。」が、完成しています。本来なら、下記の記述を削除しても良いのですが、このままとします。なぜなら、解釈問題との絡みが背景にあるとき、σという概念の取り扱い方が人によって異なりうるため、混乱が生じ得ますが、その過程が刻み込まれているからです。(2008/10/25, 02:16) === 本ブログにても、何度か触れながら、その本質的なレベルで勘違いをしていたことがあった。 。。。不確定性原理である。 ごく一般的に書くと、 ΔA×ΔB≧Cという関係式である。(Cは定数であり、通常h/(4π)が入る。) AとBとは量子力学的に組み合わされるペア(たとえば、位置と運動量、時間とエネルギー)であり、一方が確定すると他方の取り得る幅が無限大(∞)になるかのごとく、錯覚する式である。 無限大ではなく、ある一定範囲内にて確率的に分布するはずだと思っていたのだが、そのことを的確に示した方がおられることをつい最近知った。そのいきさつを含めて、歴史的背景から現代物理学全般を記述している本:「ハイゼンベルクの顕微鏡-不確定性原理は超えられるのか」(石井 茂著、日経BP社、2006)に詳しく記述されていた。 そのことを発見(ないし理論を提示)したのは小澤正直氏である。 たとえば、Aといった事項を観測することで、対応するBといった事項が擾乱(じょうらん)されるとする。AとBとの間には、量子相関(量子エンタングルメント)の関係があるとする。 ハイゼンベルクの不等式は 測定誤差(A)×測定による擾乱(B)≧h/(4π) --- 1) で、表されるという。 一方、観測といったことを、「全く」考慮しなくても、統計学的な分散といった概念から、 ケナードの不等式(←上記本内での表現、ネット上では多くはロバートソンの不等式。ロバートソンの不等式の方が一般的な項を扱う) 標準偏差(A)×標準偏差(B)≧h/(4π) --- 2) が導き出されるという。 これら両者が混同されてきたがため、さまざまな誤解・憶測が乱れ飛んでいたといっていいであろう。 両者を区別無く記述した場合、たとえば ΔA×ΔB≧h/(4π) --- 3) となる。 3)の式にてAの状態が「ひとつ」に確定されると、Bの状態がとりうる幅(ΔB)が「無限大」となってしまう(ように錯覚してしまう)。 すなわち、 ΔB≧h/(4π)/(ΔA) --- 4) 4)にてΔA→0ならば、 h/(4π)/(ΔA)→∞ なので ΔB→∞ となるからである。 ケナードの不等式が、Aの状態とBの状態の両方が、「ある一定の確率密度関数」から導き出したにもかかわらずである。(AもBも上記不等式にて「誤って」導き出される「無限大」といった状態ではなく、「ある一定の確率密度関数」に依存しているという前提条件があるにもかかわらずである。) →ケナードの不等式は、本来「測定していない状態」での関係式であるため、測定による「値の確定」とは相容れないところがある。このことは、いわゆる「波束の収縮問題」と密接に関連している。 結論から言えば、小澤氏は、上記「解釈」上の問題に対して、 測定誤差(A)×測定による擾乱(B)+測定誤差(A)×標準偏差(B)+標準偏差(A)×測定による擾乱(B)≧h/(4π) --- 5) といった不等式を導き出した。 基本的な数学は、1984年に完成していたという M.Ozawa, "Quantum Measuring Processes of Continuous この式で、たとえば測定誤差(A)がゼロの場合(すなわち、Aの状態が確定した場合)には、 標準偏差(A)×測定による擾乱(B)≧h/(4π) --- 6) となり、Bの状態は、Aの(測定による値の確定とは無関係の、本来の)状態に応じて一定の状態の範囲(確率密度関数)に落ち着くことがわかる。 もっとも、測定・擾乱といった用語には語弊がある。「測定→擾乱」といった一方的な因果関係を暗黙裏に想定するからである。 6)式は、「Aの状態を測定して、一定の値に確定したにもかかわらず」、「Bの状態は、Aの本質的な量子的揺らぎ(確率密度)に、依存し続けている」ということを示している。 すなわち、「測定→擾乱」といった因果関係を想定しうるにもかかわらず、Bの状態は「あたかも、Aの状態測定など行われなかったかのような」状態にあることを示している。 AとBとの関係が「量子相関」関係でしか記述しえないということは、まさに、AとBとの間に測定・擾乱といった因果関係を想定することが困難であることすら意味していると考えても、あながち間違いではないことを意味しているのではないだろうか? 参照:上記に伴って、本ブログの記述も追々訂正していくことにする。 ※注 文中「π」は、「パイ」の小文字であるが、エキサイトのブログ内部でのフォントの関係からか、「n」に見えてしまう。。。 ※補足(08/09/29 02:30) 上記文中、断定的に記述していた箇所の語尾を変えました。 ![]() ![]() ![]()
![]() ※ネット上にて閲覧可能な状報を見つけました。08/09/29 03:55 第2回戦略的情報通信研究開発推進制度 成果発表会プログラム (総務省) ※08/10/02 03:00 補足 ネット上を検索してみると、小澤氏の不等式に関する原論文が引っかかってきた。 ※08/10/03 04:00 理解するにしても、「測定と擾乱」を「標準偏差」に絡ませるにしても、「じっくりと時間をかける」ことがキーワードなのかもしれない。 ![]() 図5: 図4にて、εA=(=εA0)=0のとき。 ![]() 図6: 図5からt秒後。
※08/10/05 02:20 思考過程の変遷に伴い、図5,6と文章との整合性をとるため、図5,6の位置を変え、文章を少し直しました。 === 注1: 坂東慶太のブログ、「憧れのarXiv.orgを考察して、┣¨┣¨━━ンと夢大きく描く」にて、その背景を含めて詳しくかかれています。 ■
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タイトル : 不確定性原理。。。小澤の不等式と解釈問題。。。
不確定性原理の本質。。。小澤の不等式。。。 は、「ハイゼンベルグの顕微鏡-不確定性原理は超えられるのか」(以下、石井氏の本)を読んだ後、「これはすごい!」と思って記述したのだが、その後、やはり解釈問題と切り離せないことに気がついた。 石井氏の本のp.241からp.250と、前回引用したプレプリントの論文(以下、プレプリント論文)、 http://arxiv.org/abs/quant-ph/0210044 http://arxiv.org/PS_cache/quant-ph/pdf/021......more
タイトル : 不確定性原理。。。小澤の不等式と解釈問題。。。2。。。
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今週初頭の月曜日(1月16日)に、センセーショナルなニュースが飛び込んできた。 普段、新聞などあまり見ないのに、センター試験でのニュースが気になっていたので、月曜の朝から新聞を広げようとしていたからである。 「小澤の不等式が証明される!」 おぉ。。。とうとうやったのか? と、新聞に記載されている内容ではよくわからないのでネット検索をかけてみたら、具体的な論文の概略と図の一部を添付した記事を見つけた。 日経サイエンスの記事である。 2012年1月16日・「ハイゼンベルクの不確定性......more
タイトル : 小澤の不等式とスピン-その2-標準偏差:σは無限大になら..
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