だまし絵について。。。3.多義図形・境界と揺り戻し。。。
だまし絵について。。。2.多義図形・概念と境界。。。
にて参照させていただいた、ポジティブフィードバック回路と関連する非線形応答では、多義図形の選択・認識における変化への遅延が発生し、その結果、A→BとB→Aとの境界が異なって、重なり合う領域が発生することが示唆されている。 ポジティブフィードバック回路による非線形応答を利用したスイッチング回路は、電子機器でも用いられているが、生命体での反応、特に神経系での応答・反応にても見られる。 更に言えば、そういった構造を取っている生命体の集合である家族・地域・民族・国といったレベルにて扱われる共同体の反応も同様になることは、想像に難くない。 どういうことかと言えば、A→Bといった体制の変化、トップダウンないしボトムアップからの要請・要望による変化・改革は、B→Aへの変化・改革での変化地点を通り過ぎてB側に偏った地点へと着地しがちであるということを意味している。 端的に言えば、歴史的な変動は、揺り戻しを伴うことが多いということである。 これら、多数による認識・決定問題が、多義図形の動的概念と関連しうるということである。 すなわち、 1:多義図形の静的概念間の境界設定(知的切断面)は幻想的・知的に共有可能である一方、 これらと 1:歴史的変動ないし共同体の境界設定(知的切断面)は幻想的・知的に共有可能である一方、 との関連性を見いだしうるということである。 このことは、唯脳論や竹田現象学、ないし構造構成主義等と関連する認識論での「人間」を「切り離さない」という前提条件が問われ続ける限り、基礎的かつ重要な事項になるように思われる。 いや、あたりまえのことでしかすぎないのかもしれない。。。
by kisugi_jinen
| 2008-01-03 10:51
| 思考。。。
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from 来生自然の。。。
at 2013-09-10 04:50
タイトル : ビッグデータの恣意性と非線形応答と多義図形と。。。
前回、「単一的な思考・志向を打破するには。。。」(http://jinen.exblog.jp/20799359/)にて記述したが、ネット上での情報は、個人の性癖・方向性・志向を二者択一的な方向へと自動的に誘導していくように仕組まれている。 これは、「多義図形(たとえば、有名な『夫人と老婆』)にて、片方の像を認識してしまうと、他方の像に切り替えるのが難しい状況に陥る。」のと同等の状況を恣意的に作り出されているということを意味している。 そもそも、「ビッグデータで分析したい」という意図が組み...... more
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