量子光学の基礎、古澤 明、内田老鶴圃。。。
「単一光子」という概念について奇妙に思えたことがあったので、「教えて○○」にて質問をしたことがあるが、どうにも気持ちの悪い状態は払拭されなかった。
単一光子(1つの光子)の無限分割 そもそも「量子化された光子」という概念は、あくまで「振動数ないし波長」に相当するエネルギーを意識しなければならないときぐらいしか「粒子的」な側面は考えなくても問題ないと思っていたからでもある。したがって、ダブルスリットの実験系でも「光子」を使った系には、胡散臭さを感じ続けていた。だって、そもそも「波」であり、「ダブルスリットのどちらか一方」という概念で捉えるよりも「両方を同時」と捉えるのは至極自然だったからである。 で、先日も「生成されるのか光子」だからこそ「動的カシミール効果」に疑問を抱いたというのもある。 そんなこんなで、年末の仕事の追い込みも流石に家族サービス重視の連休中はペースダウンせざるを得ず、その過程にて時々立ち寄る本屋に寄ることもできた。 ブラブラと複数のコーナーを散策しつつ、いつも立ち寄るブースに目新しい本はないかと見ていると、一冊の本が「私を買ってください」といわんばかりに目立っている。「量子光学の基礎、量子の粒子性と波動性を統合する」、古澤 明 著、内田老鶴圃、2013年12月5日発刊、3,500円 ぱらぱらとめくっていくと、単一光子(本の内部では「単一光子状態」)概念について、位相と波動との関連性を含め、非常に分かりやすく書いてあるように思えた。さらに量子エンタングルメントまでの過程について、詳しくまとめられているようだ。 興味深いのは「ビームスプリッター」の説明、「真空状態と単一光子状態の重ね合わせ」、「マイナス・シュレーディンガーの猫状態の生成」などである。最後の章は、やはりというべきか当然というべきか「量子テレポテーション」についてである。 うーんんん。。。私のために書いてくださったように感じてならない。 と、なけなしの財布の中身をはたいて、ほとんど衝動買いのレベルで購入してしまった。 「単一光子」という概念について、とある論文などで「これ以上分割不可能な」という概念にて記述されていたのが気になっていたのだが、「量子数が決定されている=エネルギーが決定されている」ため、「時間の因子が不確定」=「複数の少しずつすれた位相をもつ状態の重ね合わせで位相が規定されない」という概念のようである。(数分程度パラパラみた段階なので、誤解しているかもしれない) 冬休みの趣味の時間は量子光学の基礎から動的カシミールの論文までに費やしたいところ。。。なのだが。。。はたしてどれだけ進むことやら。。。 いずれにしても、「位相という概念」にて波動の性質の消えているように見える光子(量子的には一つではなく複数もOK、おそらく ※2014.2.21 00:37 一部訂正。 「通りすがり」さんからの指摘で「フェルミオン」と「ボゾン」とを取り違えていたことに気が付いた。ありがとうございました。
by kisugi_jinen
| 2013-12-24 01:41
| つれづれ。。。
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Comments(3)
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通りすがり
at 2014-02-20 20:11
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光子はボソンですし、
状態の重ね合わせが出来るかどうかは、フェルミオンかボソンかは関係ありませんよ
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kisugi_jinen at 2014-02-21 00:31
久しぶりのコメントです。ありがとうございます。
忙しくてコメントの確認も数週間ぶりでしたが、書き込んでいただいてからあまり時間がたっていないうちに確認できてよかったです。 ボゾンとフェルミオンを取り違えていたかもしれません。再確認し、記事を修正します。(よく間違えてしまいます^^;) パウリの排他率と状態の重ね合わせとの関係について、自身の中でも、もう少し整理できたらと思っています。 スピンが整数と半整数というところにも若干関係しているのか?とか。。。いや、興味は尽きないものです。。。
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kisugi_jinen at 2014-02-21 00:40
「通りすがり」さんの指摘にて、間違いを確認し、修正しました。
ありがとうございました。
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