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乳幼児注ないし禁の宮崎映画。。。
宮崎 駿の映画は好きだ(※)。。。だが。。。

もともと、大人向けの映画なのだが、一見子供向けに作られたように大人が錯覚しやすいのも事実。。。

あらかさまに「乳幼児注意ないし禁」とは書いていないものの、そういった映画も最近多い。。。

昨日テレビ放映された「もののけ姫」もそうだが、極めつけは「千と千尋の神隠し」。。。
「となりのトトロ」は、お化けというより動物っぽい要素が強く、「恐怖心」には結びつかないので今回は対象外。

宮崎氏は、日本人に伝わるであろうはずの精神世界を映像化しようと試みているのかもしれないけれど、

それは、子供たちにとっては「お化けのお話」

なわけで、それによって伝統的な日本人の精神世界を大人が懐古しようとするとき、

乳幼児は、いきなり「大人」によって「お化け」の世界に連れ込まれるわけである。

大人の方が「のめり込んで」見ていると、乳幼児は、いきなり泣き出すしか手が無い。。。

「千と千尋の神隠し」を映画館に見に行ったとき(、たしか、わが子はまだ生まれていなかった)、スタートしてまもなく、最初のお化けが徘徊する場面で、多くの子供たちが「こわいよー」といって泣き叫んだ。仕方なく連れ出す親が多かったことを思い出す。

元来、というか、日本の伝統文化的には、(というか、世界的にもそうかもしれないのだが)「お化けの話」をするとき、親と子との「情」をしっかりと結びとめておかなければならないと思う。

泣き叫ぶときの対応、興味を抱いているだけのときの対応、微妙に怖がっているときの対応、逃げ出そうとするときの対応。。。
それぞれの状態に応じて話の筋を変えたり、お化けごっこで一緒に遊んだりする必要があるため、常に子供と向き合っている必要がある。というか、親がいつでも守ってやれる体制にいる必要がある。

「テレビ」や「ビデオ」や「映画」の世界では、ストーリーが一辺倒であり、親がのめりこんでると、途中で切るというのもできにくかったりする。

「恐怖心」というものに対して、親から放置された場合、子供たちの「情」は痛く傷つくであろう。
いったん「恐怖心」を抱いた子供たちに対して、「怖くない。怖くない。」なんて一方的な親の独り言のような呪文は、子供たちにとってはなんの効力も発揮し得ない。

突然沸き起こる「恐怖心」(情的側面)は、説明を「知的側面」に求めようとする。そこに何も無いとき、子供たちは「泣き叫ぶ」しか手が無い。

一度でも、お化けごっこ(親が布団をかぶって「お化けだぞー」とか、鬼の面をかぶって「鬼だぞー」とか、あるいはナマハゲとか)を経験していれば、子供たちは、「何らかの説明」を自身の内に組み立てることができる。(恐怖心の程度に応じた、その子なりの解釈)

「霊的存在」を信じる、とか、信じない、とか言っている以前に、すくなくとも子供たちに見せる「お化け」ストーリーは、「親」「大人」の「知」というフィルターを介して「描写」されていることを、子供たちに見せるときに、常に考えていなければならない。

昔、子ども会か何かの合宿で、お化け関連の物語を、広い講堂みたいなところで聞かされたことがある。(たしか、小学校中学年程度のころ)多くの人間がいたにもかかわらず、非常な恐怖心が巣くったためか、その夜は怖くて寝付けなかったのを覚えている。
周囲に人が大勢いるかどうかではなく、「情」を通じ合える人がいるかどうかが、問題になるのだろうと思う。。。

。。。そうそう、「否定神学的な子供向け善悪」ってのも、意識する必要があるかもしれない。。。
次回は、それについて書いてみよう。。。

※特に「風の谷のナウシカ」の原作(アニメージュ版)は、中学生指定図書にしても良いくらいだと思っている。(06/12/22 07:15)
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by kisugi_jinen | 2004-11-20 03:33 | つれづれ。。。 | Trackback(2) | Comments(0)
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「ともし火に我もむかはず燈(ともしび)もわれにむかはず己がまにまに」(光厳院) --- 厳然とした境界を越え得ぬとき、その上でなお、越えうるものがあるとすれば、それは「情」である。
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